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[衣笠店] 2019-11-28

ここが違う!補聴器と集音器

ここ1週間で急に冷え込むようになりましたね❄︎
風邪をひいている方も多いかと思います、お大事に。。。


さて、今日は補聴器のお話を。

「集音器と補聴器ってどう違うの?」
「友達が補聴器が合わないって言うから、私は集音器を考えてる」という
ご相談をよく頂きます。
よく混同されがち、そして思い込みで購入して
失敗しがちな補聴器と集音器の違いについてご紹介します!



「聴力が低下したら補聴器を使用する」ということは何となくわかると思います。
一方で、見た目はそっくりでも『補聴器』ではない製品もあります。
『集音器』と呼ばれるものですね。新聞の通信販売の広告などで見かけることもあるかと思います。

では、補聴器と集音器の違いとは!?
大きく分けて4つにまとめてみました。

1)医療機器に認定されているかどうかが違う!

『補聴器』という名称で販売されている製品は
補聴器メーカーが厚生労働省に申請し、
厚生労働省から正式に医療機器として認定されているものだけです!

『補聴器』は薬事法で定められた管理医療機器として指定されているため、
効果や安全性などについて一定の基準をクリアする必要があり
個別の製品ごとに正式な認定を受けなければ製造販売はできないことになっています。

また、消費者保護の観点から、対面販売の義務と販売や広告宣伝においても制約があります。
つまり、管理医療機器である補聴器は、そうしたさまざまな厳しい制約や条件の下で製造・販売されているという裏付けによって、効果や安全性、信頼性が確立されているわけです。

一方、『集音器』や『助聴器』は医療機器ではありません。
医療機器である『補聴器』は、医療の本質に直接関与する機器であり
『集音器』とは全く違うカテゴリーの製品です!

2)対象者が違う!

補聴器は薬事法で定められた管理医療機器に指定されており、
聴力が低下してきた人や不自由な人が使用することを前提に
開発、製造されています。
機能面においてもそうした点を配慮した機能が搭載されています!
例えば、騒音の中で言葉を聞き取りやすくする機能や、
必要以上に大きな音を出して、耳を傷めることのないように
出力に制限をかけることができる機能、ハウリングを防止する機能などです。


一方、集音器は医療機器ではないため、
製造や販売する上での制約はなく、
難聴の人を前提としたさまざまな機能は搭載されていません!
あたかも難聴の人を対象にしているように謳っていますが、
一般的には正常な聴力の人向けにつくられているものが多いようです。


3)調整ができるかどうかが違う!

補聴器は使う人に合わせて調整できます。
聴力がどの程度低下しているのか、どんな音が聞きにくいのか・・・。
難聴の程度は人によって様々です。

どの周波数の音が聞き取りにくいのか、
どのくらい出力を上げると聞きやすくなるのか、どの程度雑音を抑える必要があるのか・・・。補聴しなければならないポイントも多岐に渡ります。
管理医療機器である補聴器は、
使用する人に合わせて調整しますから、調整を重ねることを前提にしています。

一方、集音器は調整を前提で製造されていません。
音量調節等の機能は搭載されている製品が多いですが、
個々の人の聴力や聞こえの状態に合わせて使用する製品ではないのです。


4)販売方法が違う!

補聴器は、"買って終わり"という製品ではないため、
販売も補聴器専門店や眼鏡店の補聴器コーナーなどでの対面販売です。
購入する際には、カウンセリングや聞こえのチェックを行い、
聴力や聞こえの状態に合わせて補聴器のフィッティングを行います。
また、購入後も、日常生活の中での聞こえの状況に合わせて
購入店で調整を繰り返すことでより自分に合った補聴器をつくり上げていくものです。

一方、管理医療機器ではなく、使用する人に合わせた調整を前提としていない
集音器は、通信販売や一般の電機店で「購入したらそれっきり」です。


補聴器と集音器は似ていても、
基本的には違う位置づけの製品です。
必ずしも集音器を購入することが良くないという訳ではありませんが、
補聴器と集音器が同じ機能を持っていて、
同じ効果が得られるという間違った認識を持たれることが多いことが問題です。

集音器には補聴器との区別がつかない製品もありますし、
広告では補聴器と同じような効果が得られるような表現も見受けられます。
誤って集音器を補聴器だと思って購入してしまい
満足な効果が得られないということ、
ひいては健康被害を引き起こす恐れがあるということが
大きな問題なのです。

大切なことは、まず、両者の違いをはっきりと理解した上で検討すること。
専門医や専門家に相談し、適切なアドバイスを受けることが大切です。
めがねの荒木では認定補聴器技能者がご相談を承ります!
ご自宅での2週間の貸し出しサービスも実施していますので
普段の生活の中でじっくりご検討ください。


衣笠店 2019-11-28






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