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[逗子店] 2021-10-23

補聴器と集音器の違い

こんにちは。
以前から折込チラシなどで「集音器」というものを目にしますが、皆さんは「集音器」って何かご存知でしょうか。見た目は「補聴器」と一緒なのに一体何が違うのか。


お客様からの問い合わせも実は多い「集音器」と「補聴器」の違い。
今回はその違いについて、お話ししていきます。


「補聴器」と「集音器」の大きな違いは2つ
①「医療機器」と「家電製品」というカテゴリの違い
②「性能・機能」の違い

それぞれ詳しく説明していくと、

①「医療機器」と「家電製品」というカテゴリの違い
「補聴器」は、医薬品医療機器等法において管理医療機器(クラスⅡ)に分類されています。医療機器として認可されるためには、効果や安全面において厚生労働省が定めた一定の基準をクリアしている必要があります。

また、補聴器の販売においても管理者の設置を義務付けるなど様々な制約が設けられています。さらに、補聴器として販売される商品は、それぞれ個別の製品ごとに認定を受けない限り、製造・販売ができないものとなっています。

つまり、「補聴器」として販売されているものは、一定の効果や安全性が約束されているという事になります。


それに対して「集音器」とは、家電製品として分類されており、製造や販売において制約は設けられていません。したがって、きちんとした設備が無くても、販売が出来る為、インターネットや家電量販店での販売が可能となっているのです。
これらの違いが、耳鼻科で難聴者に「集音器」ではなく、「補聴器」を勧められる理由となります。


②「補聴器」と「集音器」の「機能・性能」の違いについて
「機能・性能」といっても種類がたくさんあるので、いくつか代表的な違いをかいつまんで説明すると、

〇補聴器が有する機能(性能の程度は機種により異なる)

・ボリュームコントロール機能
…より良い聞こえのためには装用者の聴力に合わせた「適切な音量」で聞こえることが必要です。高い音から低い音まで、人により聞こえる程度(聴力)が異なります。したがって、一人一人必要とする音量や音質も異なります。それらに合わせる事が出来るのが「補聴器」です。


・雑音抑制
…補聴器や集音器で耳に届く音を大きくした際には、“普段聞こえなかった音”も聞こえるようになります。人の話声など「聞きたい音だけが大きく聞こえる」だけであれば良いのですが、そうもいかないことが殆どです。例えば、「物が擦れる音」「食器の音」「空調の音」など、耳の聞こえが良い人が日常生活で当たり前のように聞いている音でも、難聴者にとっては、久しぶりに聞く音なので「うるさい音」として捉えられてしまいます。これがいわゆる「雑音」というものです。そのような「雑音」をカットする機能を搭載している機種の方が装用感は良いという事になります。

・突発音抑制
…物を落としたときなど、突発的に大きな音が入ってくることがあります。予期せぬ大きな音は、頭に驚いたり、不快に感じてしまうだけでなく、耳へのダメージを与えるとも考えられています。そういった音から耳を保護してくれる機能。


これらの機能を集音器は有していないことが多く、耳への保護という観点では、やはり「補聴器」が安心という事になります。


先程の説明の通り「一人一人に合わせた補聴器」と「汎用的な集音器」はまったく別物というわけです。装用感(雑音の少なさや聞こえの改善度)においても、「補聴器」の方が一枚上手というわけですから、価格も少し高いのもご納得いただけるのではないでしょうか。
(参考  補聴器一台…5万円程度~ / 集音器一台…1万円程度~)


また、聞こえにくさを感じている方の中で「集音器を試してダメだったから、補聴器も同じようにうるさいんでしょう?」と思われて補聴器の装用を悩まれている方もいるのではないでしょうか。

補聴器と集音器の聞こえの改善度を解りやすくグラフにしてお話しすると、
「補聴器」と「集音器」をつけた時の聞こえのイメージはご覧の通りで、聞こえの改善度は一目瞭然かと思います。(個人差はあります)



補聴器の聞こえのイメージ

こちらの図の見方は、
グラフの左側が低い音、右側が高い音
グラフの上側が大きい音、下側が小さい音
赤い点が補聴器をつける前、青い点が補聴器をつけた時の聞こえとなります。
点のある位置より下側が聞こえる音の範囲、上側が聞こえない音の範囲となります。

グラフの通り、補聴器は

聞こえる音は、少しだけボリュームを上げる
聞こえにくい音は、大きめにボリュームを上げる

というように装用者の耳の聞こえに合わせた音量調節が出来ます。



続いて集音器の場合

集音器の聞こえのイメージ
聞こえる音も、聞こえない音も同じだけ音量を上げる。
今回の例だと、低い音は聞こえても、高い音を聞き取るには不十分ということが分かります。

聞こえないのに、ただうるさいということになりかねません。

このように、集音器と補聴器では聞こえ方が違うのです。
以前、集音器でダメだったという方でも、補聴器なら大丈夫となる場合もありますので、ぜひ一度お試し頂ければと思います。


逗子店 2021-10-23






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